10月14日(金) 恒例の歳時記の会が催されました。
いつものように 志ら玉さんの美味しいお菓子を頂きながらの始まり。
今回のお菓子は “栗萩”。
名残(なごり)の時期に使う ちょっと上等なお菓子です。
秋は、おはぎ 春は、ぼたもち・・・
色付いた美しい柿の葉と朽ちたカンジの器の取り合わせ・・・
10月は名残のお設え
今月のお軸は、消息(ショウソク)を飾ります。
ショウソクは、手紙のこと 何々、何が書いてあるの・・・
実は、かます・小鯛・豆腐・すだれなどなどの注文書
わびた月に合う わびたオーダー 何だか面白い いとをかし・・
割れたり欠けたもの(金接ぎさえ わびて良い)を飾るのもオーケーです。
11月は、口切りの設え お茶の世界のお正月です。
掛け軸は、“一行” が ふさわしい。
本来は、高僧の墨蹟が ふさわしいのですが なかなか難しい。
このダイナミックで おおらかな墨蹟は、小堀 遠州の7歳の息子の書。
一花三葉(ひとつのお花に葉っぱ3枚)が基本。
照り葉(紅葉している葉)を合わせます。
照り葉と椿(寒ぼたんでもよい)を楚々と設えます。
そして12月は、“歳暮のかま”(粗相な茶)
12月は、何かと忙しい・・・というのを前提にしたお茶のおもてなし。
趣向をこらした堅苦しくないもの 軽いカンジながら自分の趣味を
生かした設えでのおもてなしです。
12月に籠を飾ることは 滅多にないのですが
この籠 実は、蕎麦をきる籠 年越し蕎麦を意識して・・・
風流や粋って 説明されて『ほぉ~』っとか言ってて情けないですけど
まずは聞き見て慣れて 初めの一歩は、それでいいかと・・・
なんて おもしろい世界だろうと いつも感動しています。
宗平さんも おしゃってました。
『お食事に行って 仲居さんに 床のカンジが良いですね~とか
表具のカンジが素敵ですね~なんて言って きちんと説明してくれたら
良い店。向こうも このお客さん ちょっとわかるかもって
張り切ってくれますよ』って。
お家でも 茶席が無くとも お花を生けて お茶を一服
おもてなしの心で差し上げれば、十分です。
長くなってしまったけれど 自分の知らなかった世界の楽しさを
皆さんにもお知らせしたくて・・・学ぶ幸せをご一緒に!